卒業生へのメッセージ 「卒業証書」
- 公開日
- 2025/03/14
- 更新日
- 2025/03/14
学校長より
卒業生へのメッセージ「卒業証書」
卒業生の皆さんが手にされた「卒業証書」はA4版の大きさの紙です。
その一枚の紙の中にたくさんのものが詰め込まれています。
後で、あなたに手渡された卒業証書をそっと開いて見てください。
一番上には「番号」が書かれています。この番号は何でしょうか。
この番号はあなただけの番号です。北陵中学校の第1回卒業生からずっと繋がっている番号なのです。皆さんを含めて、北陵中学校の卒業生は一万一千人以上いるのです。そして、あなたが北陵中学校の良き伝統を受け継いでいるのです。あなただけの番号、そして、あなたは北陵中学校の伝統の中にいるのです。
次に「卒業証書」と書かれています。
この卒業証書は、中学校を卒業したという証なのです。
次に「自分の名前」が書かれています。
世界であなただけの卒業証書なのです。
だからこそ、ここにあなたの名前がしっかりと書かれてあるのです。その名前をじっと見てください。
その名前を中学校生活の中で何度呼ばれてきたことでしょうか。卒業証書授与の時、学級担任の先生方がしっかりと皆さんの名前を呼びました。しかし、皆さんはもう卒業されました。
学級担任の先生方が中学生としての皆さんの名前を呼ぶことはもうできないのです。
次にあなたの「誕生日」が書かれています。ここに書かれている日にあなたは生まれたのです。そして、今日まで生きてきました。いろいろなことがあったと思います。それでも皆さんは、どんなことも乗り越え、義務教育を終えることができました。
ここに書かれている日、その日はどんな日だったのでしょうか。寒かったでしょうか。暖かかったでしょうか。
どんな日であっても御家族や御親戚の人たちは、あなたが生またことをどれほど喜んでくれたことでしょう。あなたの命が生まれた日なのです。
今日までのことを振り返ってみてください。どれほどの方にどれほどのことをしてもらってきたでしょうか。
夜泣きをして寝付かない時に、ずっと寝ずにあやしてくれたのは誰ですか。
朝なかなか起きられない時、大きな声で起こしてくれたのは誰ですか。
入学式の時、みんなと同じように制服や通学バッグを用意してくれたのは誰ですか。
風邪やインフルエンザ、コロナ等で熱が出た時、心配し病院に連れて行ってくれたのは誰ですか。
忘れ物をしたとき、そっと学校に届けてくれたのは誰ですか。
部活動の大会や休日練習の時、お弁当を作ってくれたのは誰ですか。
あなたの命が生まれた日から、たくさんの方々があなたを見守っていてくれました。
あなたはどれほどのことをしてもらったでしょうか。
そして、どれだけのことを返すことができたでしょうか。
あなたにとって一番大切な人は一番身近にいるのです。
卒業証書の真ん中には、皆さんが「中学校課程を修了し、卒業した」ということが大きく書かれてあります。そして、その日は、 令和7年3月31日です。卒業式は、3月14日ですが、3月31日までは本校の生徒ということになります。
人生の中にはいくつかの節目というものがあります。
3月14日は、その節目の一つです。
中学校を卒業したという日の意味を心の中に刻みこんでください。
人生は節目があるからこそ、次の成長があるのです。
今日を境に皆さんは、人生の新たなスタートを切るのです。
人生はこれからです。
勇気と自信を持って素晴らしい人生を歩んでほしいのです。
最後に「校長の名前」があります。これは、北陵中学校の全ての先生方を代表して私の名前が書かれていますが、たくさんの先生方が皆さんを支えてくれたことは皆さん自身が一番よく知っていると思います。
私からの最後のメッセージがこの「卒業証書」でもあります。
最後にもう一つ、お伝えします。
忘れないでほしい、最後のメッセージです。皆さんは今日で中学校を卒業しますが、どこにいようとあなたの保護者、御家族、御親戚など多くの人たちがあなたを見守っているのです。
これから辛い事、寂しい事、悲しい事、苦しい事があった時、歯を食いしばり、手を握りしめ、そしてそっと涙をながした時、どんな時でもあなたは一人でないのです。
必ず誰かがあなたを温かく見守ってくれています。
卒業する174名一人一人の前途に幸多かれと心から願っています。